HAMBURG? NEW YORK? part01

とあるJAZZ CLUBのSteinway Pianoの調律。
楽器店さんからの頼まれ仕事で、
代打で初めて触るピアノ。
事前にNEW YORK製ですと伝え聞く。
シリアルNo.から推察すると、
製造は1900年代前半。
外装・弦・アクションも
サポート・ハンマーアッセンブリも新品に交換済み。

とりあえず弾いてみると………
なんだか不自然なタッチ感。
発音のタイミングが取り辛い、弾きにくい感じ。
出てくる音は沈んだ感じで
フォルテシモが出にくく、音量の幅が狭い。
「このままじゃ、絶対にピアニストから駄目出しがくるぞ……汗」

ピアニストはここ数年内で何度もお仕事をさせていただいてる旧知の間柄。
今日は、ナーバスかつ気合い入ってるPino TrioのNew Year Tourの初日。
ピアノの状態でイライラさせて機嫌を悪くさせては、
次からお声が掛からなくなる。
でも、時間は2時間しか無い…………

途方にくれる時間は無い、
考えるよりも手を動かさねばと気合いを入れる。
頭の中でタイムテーブルを考えながら、
どこに不具合の原因があるかをチェックする。
「…….こりゃまずい、ベディングが浮いてる…..
 レットオフは….
 サイレントでもついていたかと見紛うくらい広い……
 打弦距離は….
 クッションフェルトに完全に乗っかってる……汗」

間に合わさねばと焦る気持ちのまま、
作業に取り掛かる始める。

to be continued…….



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