OHHASHI DESIGN part1

いつもお世話になっている先生の依頼で、
DIAPASON 210-Eの調律点検をさせて頂きました。

数年前、先生のご実家にあったこのピアノに出会いました。
先生の故母上が大事にしていたこのピアノ、調律をお願いされお伺いしました。
数年前に修理をしたとお聞きしていたのですが、これがまた驚愕の状態で……

ダンパー掛かりは約3ミリ、打弦距離は約40ミリ、鍵盤深さは10ミリ以上、
(技術者ならご想像がつくかと…..苦笑)
ピッチは半音下がり(弦交換をしてからしばらく調律をしていないため)、
その他もろもろ不具合がてんこ盛り状態…..
(よくこの状態で弾いていたなと悪い意味で感服したのを思い出します)

「この状態では調律点検をする以前の状態なので….」
ということで詳細に説明。
とりあえず、後日改めて1日時間をとって頂き調整と調律作業を実施。
しかしながら…….

この年代のアクション部ウイペンの設計は、
シュワンダー・タイプ(シングルスプリング)といって、
現在の主流であるヘルツ・タイプ(ダブルスプリング)より古い設計になっています。
にもかかわらず、現在の主流であるヘルツ・タイプのハンマーヘッドを取付けてあり、
元々の設計サイズとは寸法が違うので、部品の選択時点で間違い。
調整しても合うはずが無いことが発覚。
(この間違いは結構よく見かけます)

再度、先生に説明・話し合い。
ハンマーアッセンブリの交換で決着。

to be continued…….

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